太宰府の守り鳥・鷽(ウソ)と守り猫(ウソ)?
九州国立博物館から動く歩道に乗り、「東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな」でお馴染みの菅原道真公を祀る太宰府天満宮に向かった。九州国立博物館は太宰府天満宮の隣り合わせだ。
動く歩道を降りて、天満宮に通じる参道に入り、香しき紅梅を楽しみながら歩いていた。ふと立ち止まったら、突然、足元に猫が居た!!というわけではないが、吾輩の足元へすり寄ってくるので、真上から真下へという珍しいアングルで、吾輩は野良猫をカメラに収めた。実は、この猫、どう考えても野良でなく飼い猫だと思うのだが...。
正確に言うと、紅梅の枝の下に猫が居た。その猫に吾輩は「おいで、おいで」と声をかけたのだ。吾輩の声にすぐ反応して、足元にすり寄ってきた。すり寄ってきて、ちょこんと座り、今度はあのザラザラ舌で、吾輩の手をなめ回すのだ。
そこへ何処からともなく、ご婦人が近寄ってきた。「ウソ、ウソでしょう!」と吾輩に云ってるらしい。「嘘じゃありません。これは鷽(ウソ)でなく本当の猫ですよ。」と吾輩は心の中で応えたように思ったが...。
「何で、こんなになつくの!あなた(=吾輩)、何かしたんですか?信じられない!」と吾輩に矢継ぎ早の質問。いやだねぇ。吾輩「私は何もしてませんよ。猫に聞いてみたらどうです?」と云ってしまった。云ってしまって、吾輩はすたこらサッサと足早に天満宮本殿に向かって移動した。
門をくぐると、右手に奇妙な鳥が二羽、台座の柱にとまっていた。この鳥は「鷽(ウソ)」という幸運を呼ぶ天満宮の守り鳥なんだそうだ。と、いうことはあの太宰府猫、ひょっとして幸運の...。(2005年12月)